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ロンドンの演劇プロデューサーからアドバイス


先日、大学の演劇サークル主催・ロンドンの演劇プロデューサーによるトークイベントに行ってきました。

テーマは「エディンバラ・フェスティバル・フリンジ」。毎年8月にスコットランド・エディンバラで行われる演劇やパフォーマンスの祭典です。そこで自分の劇を上演したい!という大学生に向けて、毎年ロンドンから沢山の劇を送り出しているプロデューサーがアドバイスをするというもの。

私は特に自分の作品を持っていませんが、面白そうなので参加してみました。

 

最初にプロデューサーの自己紹介があり、その後はQ&A形式。会場や予算のことなど、非常に具体的な内容を聞くことができました。

せっかくなのでシェアします。

 

商業演劇・学生演劇ともに一番苦労するのがお金。

なかなかチケットだけでは賄えないのが現状です。

特にロンドンは土地代も物価も高いし。

 

そのプロデューサーの方は、オフィスも車もライバルとシェアすることでお金を浮かせているとのこと。

 

クラウドファンディングでは微々たるお金しか集まらないので、支援してくれそうな人をgoogle検索して片っ端からメールをしているのだとか。

 

広告は大手メディアを狙わず、ソーシャルメディアを使うこと。新聞で星2つとかでも、口コミでの評判が上々というのはよくあります。

 

パブに行くときは必ず自分の作品のフライヤーを持っていくこと。どこに支援者がいるかわからないから。

 

なぜ自分の作品は価値があるのか、なぜ一番だと思うのか、きちんと説明できるようにしておくこと。なんでコメディ?なんでギリシャ悲劇?(そういえばWhy now? Who cares?と大学院の授業でも演劇の意義をすごく問い詰められた…)

 

フライヤーやソーシャルメディアで使う写真にはこだわること。特にエディンバラ・フリンジは世界中からアート作品のようなフライヤーが集まるので、絶対にいい写真を!と念押ししていました。間違っても仲間内だけで「いぇ~い♪」なんて盛り上がっているような写真は使うなと。

 

ターゲット層・ライバルを知ること。マーケティングは非常に重要。

 

資金集めは舞台芸術に関わる者の宿命だと言っていましたが、その通りですね。

 

最後にロンドンで私が見た、有名人による資金集めのエピソードをご紹介。

 

1人は振付家、マシュー・ボーン。昨年亡くなったダンサーの追悼イベントだったのですが、「今夜のチケットで〇〇ポンド集まった。でももうちょっと集めたい」と言って、その場で寄付を募っていました。普通は公演中にスマートフォンの使用は禁止するものですが、「今すぐ携帯をカバンから取り出して、ここに空メールを送ってほしい」と呼びかけました。集まったお金は、亡くなったダンサーの小さな息子さんたちに届けられるそうです。

 

もう1人は俳優、ベネディクト・カンバーバッチ。ハムレットの公演終了後、「少し話を聞いてほしい」と舞台上で難民支援のための募金を呼びかけました。その時は会場スタッフが持つバケツにお金を入れるというものだったのですが、ほとんどの人が寄付をしていたように思います。

おそらく彼の収入ではそんなことをしなくてもポンっと出せるお金はあるのでしょうが、たくさんの人を巻き込むということに意義があったのでしょう。

 

今回の約1時間のイベント、作品の中身についてのアドバイスは全くありませんでした。

「資金を集めていかに上演までこぎつけるか」「どうやって人に知ってもらうか」という話は授業では聞けないので、とても参考になりました。

厳しい世界ですが、それでも良い作品を世の中に出していきたいものです。

 

 


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