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斬新なエンディング:Free Admission


作品を「どう終えるか」は、制作者にとって悩ましい部分だと思います。

 

時にはお客さんにとっても。

拍手をするべきか、それともまだパフォーマンスが続くのか?

観客全体が判断に悩み、しばらく微妙な空気が流れるような場面に居合わせたことがあります。

 

それはさておき。

今日も夜の遠足的な感じで、大学院の先生と学生の計5人でSOHO Theatreに行ってきました。

先日、土と牛乳の被害に遭ったパフォーマンスに連れて行ってくれた、とても可愛らしい先生です。(授業も素晴らしいです)

 

今回パフォーマンスをしたのはUrsula Martinez(ユーソラ・マルティネス?)という女性アーティストで、オリヴィエ賞を獲ったこともあるとか。

先生が「前に観に行って、面白かったの!」と言っていたのですが、この先生が面白いというからには何かあるんだろうなぁという気がしていました。

案の定、会場前にAge recommendation: 16+ (contains nudity)と注意書きが。

「もう慣れたよね」と言いながら会場入り。ロンドンで全く脱がないパフォーマンスアーティストがいたら教えてほしいものです。

 

舞台上にはステージをかたどったセットが置かれていました。

大きな壁の真ん中に上半身が出るような横長の空間があり、そこに劇場にあるような赤いカーテンが取り付けてあります。

 

「パフォーマンスの始めと終わりは悩むよね」と言いながら、前説のように話し出すユーソラ。

最前列に座っていた女性に、「あとで一緒にセルフィー(自撮り)撮ってくれる?」とスマートフォンを手渡しました。

その後セットの後ろにまわり、いろんな小話をしながら土とブロックで長方形の空間を埋め始めます。

話の内容は高校生の頃の流行語から家族の話、フェミニズム、親戚の戦争体験など。

動作としてはただブロックで空間を埋めるだけでしたが、日本人でいうと友近のような話しぶりで面白かったです。

 

その後完全に空間が埋められ、姿が見えなくなりました。

するとブロック塀がスクリーンになり、セットの裏に隠れたユーソラの姿がカメラを通じて映されました。

おもむろに脱ぎだすユーソラ。

 

“I’m ready!”と言いながら、ロッキーのテーマと共に全裸でステージに登場!

最前列の女の子と約束通りセルフィーを撮っていました。

その様子を女性スタッフが引き続きビデオカメラで撮影。

 

そしてセット裏に衣装を置いたまま、ステージを去りました。

 

しかしここで終わらない。

 

彼女のあとを女性カメラマンが追いかけ、カメラで捉えた映像がブロック塀に映されます。

2階にある会場を出て階段を下り、そのまま外につながるドアへ。

 

ドアは開けっぱなし。

 

劇場と外側の境目に、全裸で立ちました。

 

盛り上がる観客。

 

驚く通行人。

 

びっくりしてドアの内側をのぞきこんだおじさんが一瞬映り、笑いが起きたところで終了しました。

 

あの終わり方は、今まで見たことなかったなぁー…

 

以前パフォーマンス制作の授業中に、「パフォーマンスをどう終えるべきか?」というテーマで話し合ったことがありましたが、

 

「全裸で劇場を飛び出す」という意見は出てきませんでした。

 

もっとクリエイティブになりたい。

 

 


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